連続公開講演会「NHKと放送メディアのこれから」第2回

INFORMATION

  • 2025年6月29日(日)14:00?17:00
  • 池袋キャンパス 7号館1階 7102教室

第2回「NHKはどうすれば政権から自立できるのか~放送の独立行政委員会制度を考える~」
テレビは権力に忖度して「本当のことを伝えてしいない」「真実を隠している」という不信感がこれほど視聴者?国民に広がったことはかつてない。特に公共放送NHKは、政権に過度に忖度した報道を繰り返していると見られている。そうした状況は、第一次安倍政権以降、NHKの経営委員が政権によって恣意的に任命され、政権に近い財界出身者が経営委員長や会長に次々と就任することで顕著になった。本来NHKの会長は、12人の委員からなる経営委員会が任命する仕組みになっているが、現在の稲葉延雄会長も指名したのは岸田文雄首相だったと報道されており、経営委員会はその責任を果たしていない。こうした問題を解決するには放送制度を抜本的に見直す必要がある。

日本においては放送行政を政府の一省庁である総務省が管轄している。報道機関であるテレビは、政治権力を監視する役割も期待されているが、日本ではテレビはが政治権力から監視されるという矛盾した状況が存在しているのである。NHKと民放テレビ局が政権から自立し、視聴者?国民の期待に応える放送をするためには、日本においても先進7カ国(G7)のように、放送行政を独立行政委員会に移管する必要がある。

シンポジウムでは大﨑雄二氏(法政大学教授)がNHK経営委員会の現状と課題について、砂川が放送の独立行政委員会制度について報告し、森功氏(ノンフィクション作家)と池田恵理子氏(女たちの戦争と平和人権基金理事長)とともにNHKと民放テレビの現状と課題について議論し、テレビが政権から独立した放送を行い、視聴者?国民の信頼を回復するために何が必要かを考える。

講師

法政大学社会学部メディア社会学科教授
大﨑 雄二 氏

1958年福岡県生まれ。東京外国語大学外国語学部中国語学科卒業1980年から2年間、中国の南開大学?北京語言学院に留学。1983年にNHKに入局(記者)し、金沢放送局、北京支局、報道局国際部で勤務。1990年にNHK退職後、国際交流基金、東京外国語大学大学院地域文化研究科を経て、1995年に北海道大学助教授。1998年に法政大学第一教養部助教授、教授。2003年より現職。

ノンフィクション作家
森 功 氏

1961年、福岡県生まれ。岡山大学文学部卒業後、伊勢新聞社、『週刊新潮』編集部などを経て、2003年に独立。2018年『悪だくみ「加計学園」の悲願を叶えた総理の欺瞞』(文藝春秋)で大宅壮一ノンフィクション大賞を受賞。『同和と銀行』『地面師』『国商?最後のフィクサー葛西敬之』(以上講談社)、『総理の影?菅義偉の正体』(小学館)、『魔窟?知られざる「日大帝国」興亡の歴史』(東洋経済)など著書多数。

女たちの戦争と平和人権基金理事長
池田 恵理子 氏

女たちの戦争と平和人権基金理事長。NHKディレクターとして家庭?教養班で女性、教育、差別、エイズ、東ティモール、戦争等の番組を制作。1997年以降、「慰安婦」番組が作れなくなってから映像制作集団「ビデオ塾」を立ち上げ、中国の被害者を支援し、「女性国際戦犯法廷」を開催する。「慰安婦」資料館?wam(アクティブ?ミュージアム女たちと戦争と平和資料館)の創設に携わる。

司会?進行

本学社会学部教授、社会学部学部長
砂川 浩慶

詳細情報

名称

連続公開講演会「NHKと放送メディアのこれから」第2回

内容

5月25日(日)
第1回「フジテレビ問題からテレビの未来を考える」
6月29日(日)
第2回「NHKはどうすれば政権から自立できるのか~放送の独立行政委員会制度を考える~」

対象者

本学学生、教職員、校友、一般

申し込み

  • 事前申し込み 不要
  • 参加費 有料

学生:無料
一般:資料費500円

主催

社会学部砂川ゼミ、市民とともに歩み自立したNHK会長を求める会

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社会学部教授
砂川 浩慶

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