公開ワークショップ「現象学の終わりと実在論:ジョスラン?ブノワをめぐって」
INFORMATION
ジョスラン?ブノワ氏はフランス?パリ第1大学教授?フランス学士院会員で現代のフランスにおける哲学研究の第一線に立つ哲学研究者である。とりわけ現象学と分析哲学という20世紀の二つの主要な哲学潮流の双方にまたがり、多くの重要な業績を残している。この度、2024年にフランスにてブノワ氏の最新著『無感覚ならざるもの 現れの実在性』が公刊されたことを機縁にして、同著におけるブノワ氏の主要なテーゼでもある「現象学の終わりと実在論」をテーマに関して、公開ワークショップを行う。ブノワ氏から同テーマに関する提題を受けたあと、フッサールおよび初期現象学を専門とする岡山大学の植村玄輝氏、近現代ドイツ哲学を専門としマルクス?ガブリエルの新実在論にも通じている三重大学の中村徳仁氏、メルロ=ポンティ研究を主軸としつつフェミニスト現象学や批判的現象学にも通じた高知大学の佐野泰之氏の各々からのコメントを受け、全体で討議を行なう。司会は本学文学部の渡名喜庸哲が行なう。
講師
パリ第1大学教授、フランス学士院会員
ジョスラン?ブノワ(Jocelyn Benoist) 氏
専門は哲学(現象学、分析哲学)。主著に、『カントと総合の限界:感性的主体』(PUF, 1996)、『対象なき表象:現象学と分析哲学の起源へ』(PUF, 2001)、『実在論哲学の諸要素』(Vrin, 2011)、『現象の論理』(Hermann, 2016)ほか。
岡山大学准教授
植村 玄輝(うえむら げんき) 氏
専門はフッサール哲学、初期現象学、現代現象学など。主著に『真理?存在?意識:フッサール『論理学研究』を読む』(知泉書館、2017年)、現代現象学—経験から始める哲学入門(ワードマップ)(共著、新曜社、2017年)ほか。
三重大学助教
中村 徳仁(なかむら のりひと) 氏
専門は近現代ドイツ思想史(シェリング、エルンスト?ブロッホ)。主な訳書にマルクス?ガブリエル『超越論的存在論:ドイツ観念論についての試論』中島新?中村徳仁訳、(人文書院、2023年)。主な論文に“Das Unbehagen im Naturrecht : Was bedeutet die Neue Deduction des Naturrechts hinsichtlich der Entwicklung von Schellings politischer Philosophie?”, Schelling-Studien Internationale Zeitschrift zur klassischen deutschen Philosophie, 2023.
高知大学講師
佐野 泰之(さの やすゆき) 氏
専門は現象学、フランス哲学。主な著作に、『身体の黒魔術、言語の白魔術:メルロ?ポンティにおける言語と実存』(ナカニシヤ出版、2019年)、『フェミニスト現象学:経験が響きあう場所へ』(共著、ナカニシヤ出版、2023年)、『メルロ=ポンティ読本』(法政大学出版局 2018年)ほか。
詳細情報
名称
内容
17:00~17:10 趣旨説明(渡名喜庸哲)
17:10~17:40 提題(ジョスラン?ブノワ 氏)
17:40?18:10 コメント①(植村玄輝 氏)
18:10?18:40 コメント②(中村徳仁 氏)
18:40~19:10 コメント③(佐野泰之 氏)
19:10?19:30 全体討議
司会進行?通訳:渡名喜庸哲